パブロフの犬・サルを完全に破壊する実験

パブロフの犬

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みなさんはパブロフの犬をご存じでしょうか?知らない人のために、簡単にご説明します。

「パブロフの犬」とは、パブロフ博士が犬を使って実験した「条件反射」の証明の実験であり、ノーベル賞ものの証明がされたことで、有名な実験です。

○犬にベル・ホイッスルなどの音を聴かせ、その直後にエサを与える。(犬はエサを貰ったことにより、よだれを垂らす)
○それを繰り返し行う。
○すると、音を聞いただけでよだれが出るようになる。

この実験でわかったことが、「条件付け」というものだ。音楽が鳴りエサを貰えたことから、それを繰り返すことによって体が準備をするのだ。人間と違って、あれこれ余計なことは考えないので、動物で実験することによって「条件付け」が証明された。

次の例をみてみよう。

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サルを完全に破壊する実験

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こちらも有名な話ですね。ボタンを押すとエサが出てくる装置をサルに与え、「ボタンを押すとエサが出てくる」とまず印象づけます。(連続強化)しかし、ずっとエサが出てくるのがわかると、サルはこれに興味を示さなくなります。そして、次にそのうちボタンを押しても出るときと出ないときを設定します。(部分強化)すると、サルは一日中ボタンを押し続けるようになります。そして、ボタンを押してもエサが全く出ないように設定しても、サルは必死にボタンを押し続けます。怖いですね。これは心理学の実験なのだそうですが、「連続強化」よりも「部分強化」のほうが行動が定着しやすいのです。これは実は他のことにも応用されていますね。子供のしつけや、犬のお座りを覚えさせるトレーニングなどにも活用されており、上手く使えば非常に便利です。

しかし、これを使いこなすどころか、使いこなされている人たちがいます。そう、パチンコ依存症の方々です。

これらの実験を例に出してお分かりの通り、実世界で実験台にされ続けた結果、それなくしては生きていけないようにされているのがパチンコなのです。


 

パチンコは、立派な人体実験だ

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これで、大体なにが言いたいかわかった方は想像がつくと思いますが、あえて説明します。上の動物実験でも証明されているように、私たち人間も動物ですから、「理性」や「知識」がなければ一緒です。人間のもっと厄介であり素晴らしいところは、動物と違い「想像することができる」ところです。パブロフの犬のように「条件」だけではなく、それにご褒美を得た「イメージ」がついてしまっているから厄介なのであって、本来「想像する/イメージする」というのは素晴らしいものであったはずです。前回のコラムで「パチンコは竜宮城」というものを載せました。こちらでは、パチンコと脳の関係を書いてあるのですが、そこで問題視していたのは「記憶」部分です。こちらでも、似たような例だとは思いますが、実際に動物を使った実験で証明されている通り、「条件付け」や「部分強化」はそれほどの変化を生き物に及ぼします。それに「イメージ」「想像」「記憶」が加わった人間はなおのこと厄介だということです。しかし、我々は動物とは違います。「理性」や「知識」や様々な優っている部分を持っていて、パチンコは人体実験だとわかっていながらやっている人などいないのです。そして、「理性」や「知識」を持っているからこそ、パチンコを絶たなければなりません。もし人間がそれらを持っていなければ、きっと「お金がたまに出てくる機械」を与えられたら一日中ボタンを押し続け、よだれを垂らして出てくるのを待っているでしょう。あなたはその状態になっていませんか?それが人間の本来の姿だと思うでしょうか?私の場合は「そうはなりたくない」と思いました。これを知ったことで、パチンコをするという「イメージ」に少しでも嫌悪感を感じたらそれは「知識」を得て成長した証でしょう。それが本来の人間の姿だと思います。